観客賞(長編部門)受賞
民間人が犠牲になる
- 星野 弘
- 当時14歳
1945年3月10日午前0時過ぎ、アメリカ軍の爆撃機が東京を襲撃し、木造の家屋や多くの紙材が密集していた街に火の粉を浴びせた。日の出までに10万人以上の死者を出し、東京の4分の1が焼失した史上最大の空襲だった。この凄まじい記憶が今もなお生存者の脳裏に焼きついている。戦争や空襲の記憶が失われつつある今、未曾有の悲劇の体験を後世に残そうとする3人の生存者に肉薄する。
本作は東京を拠点にするオーストラリア人映画監督エイドリアン・フランシスの長編ドキュメンタリー・デビュー作。この悲劇で私たちは何を記憶し、なぜ忘れようとしているのか。戦争の影がしのび込んでくる今、生存者の体験と未来への思いを見つめる。
東京大空襲を知ったとき、私は東京に住んで数年が経っていました。その事実にショックを受けたのを覚えています。
しかし、歴史上最も破壊的な空襲の記憶が忘れ去られようとしていることが不思議に思えました。
この街には、その時何が起こったのかという痕跡がほとんどなかったので、その理由を知りたいと思いました。
生き残った人たちは、話したくないかもしれないとも考えましたが、そうではないことがすぐにわかりました。
エイドリアン・フランシス監督
観客賞(長編部門)受賞
最優秀ドキュメンタリー賞(歴史部門)受賞
最優秀ドキュメンタリー賞(一般部門)ファイナリスト
ニッポン・ドックス賞(最優秀ドキュメンタリー賞)ノミネート
最優秀メルボルン・ドキュメンタリー賞 受賞
最優秀新人監督賞(オーストラリア)受賞 – エイドリアン・フランシス
最優秀オーストラリア・ドキュメンタリー賞 ノミネート
最優秀監督賞(オーストラリア)ノミネート – エイドリアン・フランシス
メルボルン国際映画祭 (MIFF) プレミア・ファンド、スクリーン・オーストラリア、キャンプファイヤー/グッドモーニング、ドキュメンタリー・オーストラリア財団協賛による、エイドリアン・フランシス監督作品。